洗剤の種類と特徴

汚れを効果的に落とすには、汚れに対して適切な洗剤を使用する必要があります。
洗剤について知ることで簡単に汚れを落とすことが可能になります。

洗剤の液性は酸性、弱酸性、中性、弱アルカリ性、アルカリ性の5種類になります。
私達が良く使用する洗剤の種類は合成洗剤、洗浄剤、漂白剤、研磨剤の4種類になります。

洗剤の液性 酸性・弱酸性・中性・弱アルカリ性・アルカリ性

pHが低いほど(高いほど)洗浄力は強くなります。
洗浄力が強いと被洗浄物へのダメージも強くなります。

中性洗剤は洗浄力は強くありません。
被洗浄物への影響が少ないのです。

pH汚れ洗剤
↑酸性↑
0尿石水垢
石鹸カス
水垢
サンポール
ルックトイレの洗剤
トイレパワーズ
パワーズひのきの香りクリーナー
お風呂用ティンクル
1
2
3
4
5
6軽い汚れチャーミーグリーン
ジョイ
バスマジックリン
グリドル
ハイパークリーン
7
8皮脂汚れ
油汚れ
カビ
重曹
セキス炭酸ソーダ
炭酸ソーダ
ハイター
マジックリン
マイペット
ドメスト
カビキラー
パイプマン
9
10
11
12
13
14
↓アルカリ性↓

合成洗剤

合成洗剤とは界面活性剤を主成分とした酸性、中性、アルカリ性の洗浄補助剤が加えられた私たちが日常で使用している洗剤になります。

  • 台所用合成洗剤
  • 住宅用合成洗剤
  • トイレ用合成洗剤
  • 浴室用合成洗剤

などがあります。
同じ用途でも液性が違う場合があるので洗剤を選ぶ時は表示ラベルの液性と使用上の注意をよく確認して下さい。

界面活性剤

界面活性剤とは

界面近傍では界面自由エネルギーが高くなり不安定化するので、界面はできるかぎり表面積を小さくしようとする(界面張力)。ひとつの分子内に親水基と親油基をもつ両親媒性の化学構造をもつ物質が界面上に並ぶことにより、この不安定な状態が緩和される、つまり界面自由エネルギーが小さくなる。このような特性をもつ物質を界面活性剤という。
引用:Wikipedia

界面とは2つの性質の異なる物質の境界面のことを意味します。
(例)水と油、汚れと汚れが付いているもの等

そして界面活性剤はこのような界面に作用して界面の性質を変えます。
具体的な例だと、コップに水と油を入れると2層に分かれます。
ここに石鹸を加えて混ぜると水と油が混ざりあった状態になります。

以下が界面活性剤の洗浄作用になります。

  1. 界面活性剤が汚れと汚れている物の間に入ります。(浸透)
  2. 汚れが引き剥がされます。(乳化・分散)
  3. 界面活性剤が引き剥がした汚れを包み、汚れが再付着するのを防ぎます。(再付着防止)

洗浄剤

洗浄剤も洗剤と同様に汚れを落とす目的で使用します。
洗剤と洗浄剤の違いは汚れの落とし方です。
洗剤は界面活性剤の働きにより汚れを落とします。
洗浄剤は化学反応により汚れを落とします。

洗浄剤は合成洗剤よりも強力なため、汚れ以外に塗装面を剥がしたり、変色させたりする場合もあります。

漂白剤

漂白剤は汚れやシミを落とすだけでなく、黄ばみ・黒ずみを防いだり、除臭、除菌をしたりする効果もあります。
漂白剤は大別すると酸化型と還元型に分けられます。

酸素系漂白剤(酸化型)

塩素系漂白剤と比べると漂白作用は弱めです。(酸素系漂白剤が弱いのではなく塩素系漂白剤が強いのです。)
脱脂力が強く、頑固な油汚れにも効果があります。

塩素系漂白剤(酸化型)

塩素系漂白剤は漂白力が強いです。
カビ汚れに最適です。

還元型漂白剤

酸素系漂白剤と塩素系漂白剤で漂白できないものを漂白する際に使用します。
塩素系漂白剤による黄変の回復や、黄バミの回復、洗っても落ちない鉄サビ、赤土の黄色いシミの回復などに有効とされています。

溶剤

水で落ちない油性の汚れの場合、溶剤の力が必要になります。
カーペットの掃除、マジックでの落書き、口紅などの汚れに使用します。

研磨剤

クレンザーは、界面活性剤に研磨剤を加えたものです。
こびりついた汚れをこすり落とします。
クリームタイプと粉末タイプに分かれています。
クリームタイプの方が傷を付けにくいです。

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